副島隆彦の戦争歴史観
- 2022.09.20 Tuesday
- 06:19
英米側から見て、大東亜戦争は歴史的にどういう意味を持つのか、「歴史に学ぶ知恵 時代を見通す力」にて、副島隆彦は歴史観を示した。
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「戦争は公共事業」というロックフェラー家の恐るべき思想
イギリス政府とロスチャイルド財閥は日本に戦争をさせたくなかった。極東でのロシアの南下を、日本を育てて使って喰い止められるならそれ以上のことはさせる必要はなかった。自分たちの大英帝国の権益である中国を戦乱の地にしたくなかった。
それに対してアメリカのロックフェラー財閥は、極東地域でなんとか戦争を起こさせて、中国まで取りたかった。米西戦争でフィリピンまでは既に植民地にしていた。アメリカには「オレンジ計画」あるいは”明白なる運命”という考えがあり、東アジアまで進出し占領するのはアメリカの運命だと考えている。そしてそれを計画どおり実行したのである。既に第二次世界大戦後の世界秩序づくりまで考えていた。自分たちのアメリカ帝国(ロックフェラー石油帝国)が、欧州ロスチャイルド財閥(大英帝国)から世界覇権(世界支配力)を奪い取ったのである。二十世紀とは米と英の対立の世紀だったのである。
第二次大戦後の、極東(東アジア)においては、日本と韓国と台湾を飼い慣らして、スペイン海洋帝国から奪い取ったフィリピンと似たような属国に育てた。更には毛沢東の中国共産党にも軍事援助を与えて手なずけた。しかし蒋介石を騙して見捨てて、共産党に建国(一九四九)させたあとは、凶暴な独裁者の毛沢東をその後思うようには動かせなかったようだ。
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蒋介石のスポンサーは、ドイツ、イギリス、アメリカの順に代わったと私はみている。
日本は、第一次大戦で中国におけるドイツの権益を奪い、イギリスの権益を脅かし、アメリカは、日英同盟を空洞化させることに成功、ヨーロッパ戦線で戦争勃発(第二次大戦)が始まると、イギリス(チャーチル首相)はヨーロッパ戦線にてアメリカ軍の参戦を期待した。
アメリカは、日本軍に最初の一発を撃たせることで参戦の口実とし、最終的に第二次大戦に勝利した。
が、その結末は、ソ連や中国を超大国に位置づけ、イギリスを大英帝国から小国に引き摺り降ろす結果となった。
上述の副島隆彦の歴史観は、軍事支配、覇権という点ではそのとおりと思う、が、金融支配については果たしてそうなのか。疑問を持つ。
ただ、かつて米軍基地があった、フィリピンを巡る、中国とアメリカのせめぎ合いについては、アメリカ軍基地を追い出したフィリピンが、中国からの軍事的脅威に直面しているのは、日本の尖閣問題と状況が似ているのではないか。
軍事的にアメリカと中国はグルではないか。そうやって、アメリカは東アジアの覇権を維持しようとしてきたのではないかということである。