私戦の刑を適用されるべき歴史上の人物
- 2022.01.19 Wednesday
- 06:28
JUGEMテーマ:歴史
真珠湾攻撃は山本五十六の私戦だとする説がある。
真珠湾攻撃は山本五十六の私戦だった?
http://gendaishi.jugem.jp/?eid=126
私戦だとすると現在の法律ではどういう扱いとなるのか。
イスラム国関係で刑法第93条「私戦予備および陰謀」適用者が初めて発生した。
私戦予備・陰謀罪の解説
https://hamakado-law.jp/blog/news/442
刑法の趣旨に従うと、大東亜戦争にて、私戦の刑で裁かれる可能性がある軍人が一人存在する。
「太平洋暗号戦史」(W・J・ホルムズ)を参照したい。
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山本提督は断固として戦争に反対したが、戦争になるなら、勝利を得るために最善を尽くす覚悟を決めていた。彼は二度にわたりワシントンの日本大使館付として勤務し、アメリカ人に対しては愛情を抱かず帰国したが、アメリカの経済力に対しては正しい評価を持っていた。彼は窮余の一策によりチャンスを捕えなければならないことを承知していた。彼は、日本が航空母艦兵力の点できわめて優位に立っていることを利用して、パール・ハーバーのアメリカ戦艦部隊を攻撃して、日本軍のオランダ領東インド諸島占領を妨害させまいと決心を固めた。このため、彼は連合艦隊幕僚の渡辺安次中佐と黒島亀人大佐、第一一航空艦隊の大西瀧次郎少将、第一航空艦隊の源田実中佐に、機動部隊の真珠湾攻撃計画を作成させることにした。
したがって軍令部の作戦計画と連合艦隊のそれとは対立することになり、それぞれの計画に対する強力な支持者が現れた。元来この議論では、軍令部が勝利を収めるはずであるが、山本五十六は断固として自説をまげなかった。彼は戦争計画が自分の気に入らなければ、連合艦隊司令長官を辞めるといって脅迫した。この脅しは決定的な力を持っていた。そして、パール・ハーバーに対する奇襲攻撃が承認された。
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自分の希望通りの作戦計画を採用しなければ辞職するという脅しは、私戦そのものである。開戦前の長期間にわたって戦争に反対するポジションを長く取ったのは、私戦の刑の適用とされないためのアリバイづくりとみられる。
この脅しは、ミッドウエー海戦においても継続された。少なくとも二度同様の脅しが行われたことで、私戦を準備したと解釈して差し支えないのではないか。